手仕事が生む、あたたかなクリスマス
マークスとネパールが織りなすエシカルな贈り物

毎年、冬のはじめに発売している「クリスマスコレクション」。なかでも、ネパールの女性たちによってつくられたフェルト&ニット小物は、あたたかな質感が人気のシリーズです。表情の違いやぬくもりを感じる風合いは、ていねいな手作業によってつくられた証。

今年で18年目を迎える、マークスとネパールのものづくり。文化の違いがある中での商品開発、女性の雇用支援、2015年のネパール地震でのできごとなど、長年パートナーシップの関係を築きあげながら、さまざまなことを乗り越えてきました。

そんな中で育まれてきた、クリスマスアイテム完成までの道のりを紹介します。

ネパールとつくり続ける「クリスマスコレクション」
ネパールの女性の自立を支えるハンドクラフト
時間と手間を惜しまない、工房の女性たちのものづくり
予想外の「正解」から生まれる、唯一無二の贈り物
ネパールとつくるクラフトアイテムに込めた思い
温もりあふれるクリスマスコレクション2024発売中！

ネパールとつくり続ける「クリスマスコレクション」

2006年から18年、マークスではネパールの職人たちとともにクリスマスアイテムを展開してきました。フェルトやニット素材でつくられたサンタやツリーのモチーフをはじめ、白くてもふもふしたフォルムが可愛らしいアニマルたちは人気のアイテム。これらはすべて手作業によってつくられており、一つひとつ異なる表情がぬくもりを感じさせてくれます。

女性の自立を支えるハンドクラフト

マークスがネパールのクラフトアイテムと出会ったのは、ドイツ・フランクフルトの見本市。手作業ならではのあたたかみのある風合いに惹かれ、話を聞くことに。すると、制作工程のほとんどは女性の手によるもので、経済的な困難や文化的背景から立場が弱い女性たちにとって、ハンドクラフトの仕事は貴重な収入源だと分かったのです。

以来、マークスは「クリスマスコレクション」を通じて、彼女たちの自立を支える取り組みを続けてきました。

時間と手間を惜しまない工房の女性たち

クリスマスアイテムの企画から発売までは、約1年半ほど。工房では女性たちが広い部屋に円を描くように座り、楽しく話をしながら作業しています。細い糸を手でぐるぐると巻きつけて形をつくったり、針でていねいに顔のパーツをつけたり。和気あいあいとしながらも、驚くほど素早い手捌きで、プロフェッショナルな技術力を感じます。

楽しげな雰囲気とはうらはらに、フェルトアイテムの制作は、ウールをこねて洗い、トタンの上で天日干しをするなど、膨大な時間と労力がかかります。雨が続くとフェルトが乾かないなど天候によるトラブルも。そんな苦難を乗り越えながら、時間をかけて少しずつ、丹精を込めてつくられているのです。

予想外の「正解」から生まれる唯一無二の贈り物

クリスマスアイテムは「日本のおうちで飾りたくなる」をテーマにマークスがデザインラフを作成、それをもとに現地の工房が試作にとりかかります。物理的な距離の遠さや文化の違いから、難航することもしばしば。

日本人好みの「可愛さ」を表現するのは特に大変で、言葉や写真でなんとか伝えようと奮闘する日々。イメージにぴったり合うよう仕上げるのは至難の業です。

そのときに大切にしているのが、文化や価値観の違いを広い心で受け止めること。機械で大量生産できるものをあえて手作業で仕上げるのは、ネパールとのものづくりの醍醐味でもあります。だからこそ、イメージ通りにつくることには固執せず、職人が手がけたサンプルをベースにブラッシュアップすることで、現地の風合いが生きたアイテムをつくりあげています。

そうすることでむしろ、ラフの段階では見えていなかった素敵な仕上がりになり、さらに届いたアイテムは表情がひとつずつ微妙に異なっていて、唯一無二。職人たちの手仕事による温もりを感じます。

ネパールとつくるクラフトアイテムに込めた思い

ネパールの女性たちは、どんなときも誠実にものづくりに向き合ってくれます。2015年にネパール地震が起こった際も、工房の営業が一時ストップしたものの、早急に生産を再開し、その年の商品を届けてくれました。その心意気に応えてマークスは義援金と寄せ書きを届けに現地へ訪問するなど、時間をかけて互いに想い合う関係を築いてきました。

こうした信頼とネパールの方々のあたたかい人柄に支えられて、クリスマスアイテムづくりは今日まで続いています。コレクションを手に取ることで、そんなネパールの女性たちのぬくもりを感じることができます。ぜひ、自分のお気に入りのコを見つけたり、表情の違いを探したり、ネパールのクラフトアイテムでほっこりと心温まるクリスマスを楽しんでみてください。